GIRL,
INTERRUPTED
17歳のカルテ
1999年 アメリカ映画
STAFF
製作:ダグラス・ウィック キャシー・コーンラッド
製作総指揮:キャロル・ボディ ウィノナ・ライダー
監督:ジェームズ・マンゴールド
撮影:ジャック・グリーン
音楽:マイケル・ダンナ
原作:スザンナ・ケイセン
CAST
ウィノナ・ライダー
アンジェリーナ・ジョリー
クレア・デュバル
エリザベス・モス
ウーピー・ゴールドバーグ
STORY & REVIEW
1967年、17歳のスザンナはアスピリンひと瓶と、
ウォッカひと瓶を飲んで病院に運ばれた。
「自殺する気はなかった」けれど、漠然とした苛立ちや
不安のやり場を見つけることもできなかった。
医師の薦めにより、スザンナは自ら同意書にサインし、
クレイムア医院に入院する。
病院にはそれぞれに心の病を抱えた少女たちがいた。
中でも、脱走常習犯の問題児リサとの出会いは
スザンナに大きな影響を与えていく・・・。
この作品の原作は、スザンナ・ケイセンが自らの体験を振り返った
「思春期病棟の少女たち」という回想録で、10代の終わりの
2年間を精神病院で過ごした体験が基となっています。
この原作に惚れ込んだウィノナ・ライダーが
主演だけでなく製作総指揮も担当しています。
ウィノナ自身、20歳のときに「発作的不安に襲われて」
入院した経験を持っているそうで、ケイセンの混乱と
自暴自棄が誰にでも起こり得ることだと身をもって
知っている彼女の演技は素晴らしいです。
”ボーダーライン・パーソナリティ・ディスオーダー(境界性人格障害)”
スザンナに下された診断です。
不安定な感情と激しい怒り。
自分が何者なのかよくわからないし、人と付き合うのも鬱陶しい。
イライラと空虚な気分が募って、つい自分を傷つけたくなってしまう・・。
この物語はさまざまな ”心の病”
にかかった少女たちが出てきます。
精神病院という閉鎖的空間の中での少女たちの心の痛み、
そして、友情や絆をウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー
を通して見事に描かれています。
この作品のなかで、特に光っていた存在のアンジェリーナ・ジョリー。
病棟のなかのリーダー的存在で、脱走常習犯の彼女。
反社会性人格障害と診断されたリサの危険な魅力を、
圧倒的な存在感で体現しています。
俸若無人な振る舞いを見せるリサと、彼女との絆を深めるスザンナ。
動と静、2つの極を中心にストーリーは進みます。
そして、境界性人格障害と診断されたスザンナは
「境界」とはなにを線引きするものなのかを自問し、
心の混乱と向きあおうとし、一方のリサは「病気」であることに
安住してしまうのです。
少女たちの切ない心と、痛いほどの感情が、心の中に突き刺さってきます。
人は誰でも不完全な存在。狂気と正気の境界線など、曖昧なもの・・・。
この作品は、その中で「自分を見つめなおして。」
と言っているのではないかと思います。
最後に、観終った後、なぜか心は爽やかな気持ちになっていました。
これだけ重いテーマの作品なのに、明るい気持ちになっていたのです。
・・・不思議な映画です。
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Produced
by "Rick"
(2000.10.10 ヘラルド・シネ50にて)