No.023
ファールチップから考える日米の違い
2001.06.27
text by RB(あーるびー)

 

 

日本人野手として初めてメジャーリーグの舞台を踏み、その活躍を以て日本人、さらには全米の注目を集めているイチローと新庄。彼ら二人の影響からか、私もメジャーリーグの中継を1試合通して見る機会が多くなったのであるが、その中でちょっと気が付いたことがある。

それは、メージャーリーグのバッターは、ファールチップをほとんどしないということ。日本のプロ野球を見ている時に、バックネット裏の観客が、ネットがあるにも関わらず思わず目を背けてしまうというようなファールチップの場面を皆さんもよく目にすると思う。頭の中で具体的なイメージを思い描いていただけたであろうか。私が見た限りでは、あのようなシーンがメージャーリーグでは全くと言って良い程ないのである。

これは、日本の選手よりメジャーの選手の方が、選球眼、もしくはバットコントロールが良いということの一つの現われなのではないだろうか。

あの様なシーンは、バッターがピッチャーから投げられたボールを見極めて、ここにボールが来るだろうと予測し(これが選球眼)、次に、予測した場所にバットを出そうとした(これがバットコントロール)結果、そのどちらか、もしくはその両方が上手くいかなかったということである。

しかし、日本人選手に多く見られる前述のようなファールチップは、変化球よりもストレートに対して多く見かけられるため、選球眼の差というよりも、むしろバットコントロールの差が大きな部分を占めているのではないかと思われる。もちろん、ストレートに対しても、どのコースにどのくらいのスピードの球が来るかといった予測は選球眼が関わってくるということは論を待たないのであるが、ここでは後者に着目してみたいと思う。

日本人選手は、バットを出したいところに、正確にバットを出せない選手が多いのであろうか。プロフェッショナルともあろう選手が、新庄のコメントではないけれども、「来た!」と思ってバットを振った結果、ボールに掠ることしかできないのか。予め、時速140kmのストレートがど真ん中に来ると分かっている球を100球打たせると、日本人選手とメジャーリーグの選手では、インパクトの正確さに違いが出てくるのであろうか。

スイングの技術的な部分については詳しくは分からないため、なぜファールチップの有無というような違いが出るのかは定かではないが、自分が思い描いたスイングに対して微妙なズレが生じてしまっているがために、日本人選手は相当の数の好球を打ち損じてしまっているということは確かである。

これが日本とメジャーとの実力の差であるのだろうか。

もしくは、メジャーリーグの選手は、日本人選手よりもバットコントロールが悪く、日本人がファールチップにできる球すら空振りしているために、このような違いが出てくるとか…。それはないか。なぜなら、追い込まれた時に、カットでファールに逃げるのとは違うのだから。

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