☆ 南ア版セサミ・ストリート HIV感染している人形が登場 ☆
2002年9月17日 ロイター通信
                  By Brendan Boyle記者
【南ア・ケープタウン】 国内や大陸全体で猛威を振るっているエイズ禍から逃れようとする政府の試みの一つとして、南アのセサミ・ストリートの人形たちは今日、ふわふわした5歳のエイズ孤児を仲間に迎えることになった。

活き活きとして、自然が大好きな、クマに似たこの人形(マペット)Kamiを外部の人間で最初に抱きしめたのはKader Asmal教育大臣だった。Kamiは大臣と会う前に、南アで唯一エイズ患者の子どもに抗HIV治療薬の投与を行っているケープタウンのGroote Shuur病院で、初めて公に姿を現した。
招待客は、慣れ親しんだセサミ・ストリートのキャラクターの仲間としてKamiが初登場する回のお話の抜粋を見物した。 
「君はキレイだね」、深い声の大きな青いメイン・キャラクターのZikweが言う。
Asmal大臣は、去年、本家アメリカのセサミストリートに拒否されたこのキャラクターが、9月30日から南アの“タカラニ・セサミ”に登場して、HIV/AIDSに感染、あるいは影響を受けている子どもたちの間で病気についての理解を助ける、という。

「タカラニ」は現地のヴェンダ語で「幸せになろう(Be happy)」という意味で、Kamiという名前は「受容(acceptance)」を意味するTswana語から命名された。
セサミ・ストリートは、就学前の子ども達が学校に行く準備をすることを目指した人気テレビ人形劇シリーズ。Asmal大臣はこのプロジェクトの出資者や協力者について述べた中で、「教育は、唯一入手可能な、社会的にも受容されているワクチンであり、国家を救う唯一の希望を体現している」と語った。「HIV感染した子ども達を、これ以上孤立させたり、犠牲にしたりしてはいけない。すべての子ども達が気持ち良く過ごせるようにしなくては。」
国連の予想では、昨年アフリカだけで230万人がエイズに関係して亡くなっており、これによって数十万人の子どもが孤児となっている。世界4000万人の感染者のうち2810万人がアフリカに偏り、南アでは480万人、9人に1人が感染者と言われている。
南アのアクティヴィストらは、ムベキ大統領がHIV(ウイルス)とAIDSの関係を疑うことで、エイズ対策に遅れが出ていると批判している。政府は母子感染予防のための抗HIV薬供給を巡る裁判で敗訴しており、保険に入っている人は抗HIV薬が無料で手に入るものの、国民保険では抗HIV薬は全く取り扱われていない。
 国営のGroote Schuur病院(前述)はエイズの子どもを治療するプログラムを外国からの資金援助によって行っている。
国営放送 South African Broadcasting Corpの教育部門担当、Yvonne Kgameは、HIV/AIDSがセサミ・ストリートにとって、目標とする焦点ではなく、「環境」の一部 となったとしている。 
新しい人形であるKamiは、生まれた時からHIVに感染し、両親ともにいないので義母と幸せに暮らしていることを説明するという。
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