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Foreign musics and J-POP
洋楽と邦楽のねじれ
音楽に国境はないはずなんだけどね。


その1
 僕は邦楽が好きで、洋楽はあまり知らない。洋楽が嫌いなのではないが、英語が分からないのであまり好きになれないのだ。歌詞を重視するタイプなのである。それでも最近、人に影響を受けて、少し興味が出てきた。
 昔、「邦楽はきらい」という友人がいた。人口の多いアメリカ(など)で抜きんでた人たちなのだから、レベルが高いはずだというのである。洋楽の方がすぐれている、という主張だ。邦楽は洋楽の真似ばかりだ、というのも聞いたような気がする。事の正否はともかく、それを聞いていて妙な感じがした。その主張を受け入れる限り、日本人が楽器をやるのは無意味なわけである。
 あとから本人にその話をしたら、単にその時機嫌が悪かったので、暴論を吐いていただけだったらしい。しかし「洋楽は邦楽より優れている」という優越感のようなものは、洋楽を聞く人の間には存在するような気がする。また「洋楽は邦楽より優れている」というコンプレックスは、邦楽を聞く人の間にもあるという気がする。冷静に考えれば、どっちが優れているわけでもないだろうけども。

 とある日本人女性ミュージシャンのライブに行ったことがある。これは企画もので、その女性のオリジナルの曲ではなく、モータウン(というジャンルがあるんだよな?)の曲をそのミュージシャンが歌うという趣向だった。そのミュージシャンは非常にモータウンが好きだったのだ。ところが、ライブはイマイチ盛り上がらなかった。どうも、客の多くはモータウンの曲をあまり知らなかったらしいのである。
 洋楽を好きな日本人ミュージシャンが演奏をすれば、それは邦楽になる。その邦楽を聞いているファンは、あまり洋楽を聞かない。もしそんな現象があるんだとしたら、ミュージシャンと客の間には分かり合えない溝があるわけで、ちょっと切ない。

(1998.10.25)

その2
 今月、本屋さんで雑誌を見ていたら、「邦楽vs洋楽」という見出しを見つけた。とある音楽雑誌である。
 中をのぞいてみると、やはり従来から洋楽の優越感、邦楽のコンプレックスがある、ということが書かれていた。実際には、優越を競うものではなかろう、とも。
 記事の発端はとあるコンサートである。外国のミュージシャンたちの中に、ひとつだけ邦楽の、ビジュアル系のバンドが混ざっていたらしい。この「邦楽」と「ビジュアル系」というのは被差別ジャンルのダブルヒットであるらしいのだ。その演奏中、ブーイングや嫌がらせが絶えなかったのだという。
 洋楽と邦楽のねじれは、かくも醜いものか。

(1999.10.27)


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