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こないだ大学時代の友人の部屋で鍋をした時は大変楽しかった。その時に話して意外とウケたネタが一つあるので、エッセイにも書いておこうかと思う。電車の話題だ。「電車の中のふるまい」というのは僕の好む議題の一つである。
もしかすると、定期券とか、そういった料金システムの話だったかもしれない。ああ、そうだ。行き先別に車両を分けては、という話だった。集まって鍋を囲んでいたうちの一人が「新宿まで行く人は1両目に、向ヶ丘まで行く人は2両目に、という風に車両を分けてくれればいいのに」と言い出したのである。そうすれば、向ヶ丘から乗る人は2両目で待てばいい、というのである。
それに対して、以前から僕が考えていたのは、巨大切符のアイデアである。幅1mくらいのデカい切符を採用するのだ。これだけデカければ、紛失ということもない。しかも、誰がどこまで行くのか一目瞭然である。おばあさんが遠くまで行く切符を持っていたら席を譲ってあげるとか、何かきっかけになるのではないか。
すかさず一人が「手で行く先を隠すヤツとかいないかな」と合いの手。「必死に体全体で隠したりして」「いや、大塚の塚だけ隠して、大崎のフリ……」「だいたい、自動改札どうやって通すのよ」とにぎやかだ。
もちろん実際には紙資源の無駄だ。自動改札の問題もある。自分の行き先が他人にわかるというのは気分悪いという人もあるだろう。そもそも老人や子供には、そんなデカい切符はかえって負担である。
しかし、電車に乗っていると、目の前に座っている人間の行先がなんとか分からないものかと思う。そんな願いをかなえてくれるのが巨大切符なのである。(2000.1.29)
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