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以前エッセイの「ゲーセナーの孤独」で「ゲーセンには基本的に独りで行く」と書いた。それは本当で、嘘でもなんでもない。ところが、書いたあとでふと思ったのだが、別に「ゲーセンに2人で行くな」という意味ではない。ゲーマーでない人は別にいいのだ、何人で行っても。その方が楽しいだろうし。そういう人は、ゲーセンを社交場として考えている人で、むしろそれが普通である。しかし僕の場合、ゲームに集中したい。連続して何回も何回も同じゲームをやることもある。かと思えば、やりたいゲームが見つからず、ゲーセンからゲーセンへハシゴすることもある。だから独りで行くのが遠慮がなくていい。
しかしながらそういう独りゲーマーは時代に逆行している。最近は対戦ゲームや協力プレイのゲームが流行りであって、独りでゲーセンに行ってもちっとも上達しないのである。おかげで、僕の対戦ゲームは下手の横好きだ。こればっかりはどうしようもない。先日はドラムマニアでセッション専用曲なるものがあって、軽く恥をかいておいた。そうしたセッション専用曲は友人とゲーセンに行かないと練習できないのである。そんなのヤだ。できなくていい。……このように、悲しき独りゲーマーは前時代的でもある。
そういうわけで「ゲーセンは独りで行く」という前言は必ずしも正確ではなく、もしかしたら誤解を生んだかもしれない。「個人的には独りで行きたい。ただしそれは時代に逆行している」が割と正確な感じである。別に独りで行かなくてもいいのだが、その場合できれば守って欲しいことがある。それは「ゲーセンにて座るべからず」である。ゲーセンでは、基本的に座ってはいけない。いけないのだ。ゲームをプレイする時以外は座ってはいけない。壁にも張り紙がある。「プレイ中以外の着席はご遠慮下さい」だ。これだとちょっとそっけない感じだが、もうちょっと感じのいいトコロだと「イスはプレイする人の邪魔にならないようご注意ください」というのも見たことがある。
なぜと言って、自分がプレイしたい台に誰かが座っているのはホントに歯がゆいものなのだ。プレイもせず、ただ隣の友達のプレイをを眺めているだけの人間が座っていると、なんともしがたい。もちろんちょっと「すみませんどいてもらえますか」あるいはもっと短く2音節で「どけ」で済む話なのだが、なかなかそう言えないのがシャイなゲーマーの悲しい習性である。
もしどうしても座るというなら、そのゲームや周りを良く観察して欲しい。特に座ってはいけない台ってのがある。人気ゲームはやりたい人がたくさんいるから座ってはいけない(同じゲームの台が他に空いてれば構わない)。1Pと書いてある席もあまりお勧めしない。対戦台の1プレイヤー側(通例こちらからプレイする)だからだ。座るときは、人気の無いゲームがいい。でも、そんなの見分けられない、という人は座らないのが無難だ。
……こんなにうるさいことを言う奴と一緒にゲーセン行ってもしょうがないでしょ? そういうわけで、今日もゲーセナーは独りで行くのである。(2000.4.27)
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