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papalagi
パパラギ
奇妙な職業


 人間は社会性の動物であると言われる。基本的に、我々は社会なしには生活できない。人間が大勢集まって、ひとつのコミュニティを形成する。そうすると、コミュニティ内部で一つの文化を形成する。それは我々の考え方にあまりに大きな影響を及ぼすので、普段は影響されていることすら気付かない。
 『パパラギ』というこの本は、もともとはサモアの酋長ツイアビの覚え書きであった。彼はヨーロッパを訪れて見聞し、国に帰って白人文明がいかに間違っているかをサモアの同胞たちに向けて説いたのである。もちろんこの本を元に白人文明を糾弾するのは間違っている。そこには無知から来る誤解がある。偏見もある。しかし白人文明外からの視点というのは、たしかに普段気付かないものを気付かせてくれる。

 改めて考えてみるに、ライターというのはいったいどういう職業なのか? 文章を書いてお金をもらう。それもできるだけ大勢の人が喜ぶ文章を書ければそれがいい。考えてみれば、なんとも珍妙な仕事である。蒔くことも刈ることもしない。
 そしてそんな珍妙な仕事にこだわっている自分は、なんて珍妙な人間なのかしら。我々はみんな、複雑なシステムに乗っかって動いている。

(2000.6.8)

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