Solitaire's Company/essays/great talker//bottom/

great talker
偉大なる会話人
完全なる会話を目指して


 実は、「完全な会話」を楽しめる人間というのは実はごくわずかだ。大抵の人間は不完全な会話しかできないように思う。なぜ? そしてどうやったら完全な会話に近付くことができるのだろうか?

 会話というのは、単純には2つのフェーズに分けられる。「聞く」フェーズと「話す」フェーズである。それ以外に身振りや表情といった要素ももちろんあるが、最大の要素はこの2つのフェーズだろう。
 まず「聞く」というフェーズについて、あまりきちんとしていない人間が多い。相手の話のポイントを読み取れないのだ。国語の点数に差が出るのとまったく同様に、会話の要点をつかむ能力は人によってかなりの差がある。よくあるミスは、自分の話したい話題に引きこんでしまうことだ。「相手の話を聞いていない」とよく言われている人は、往々にして「相手の話の要点に対する反応」をしておらず、要点以外の些細な部分に反応して、自分の話題を始めてしまう。
 そうやって「自分の話題を始めてしまう」のは「話す」フェーズにおいて大きなリスクがある。それは「相手にとってつまらない話題」である可能性が高いからだ。相手の話題に合わせている間は、相手は必ず興味を持っているだろうが、こちらの話題に引き込んだ瞬間、それは常に退屈に変わる危険をはらんでいる。相手の反応を見る観察力と、すばやく話題を選ぶ能力が要求される。
 マズいのは、相手が反応しようの無いネタを振ってしまうことだ。自慢話や、専門性の高い話題は反応しにくい。ゲームの細かい内容やパソコンの中身の話題などは専門性が高く、知らない人には「へえ、そうなんだ」と言うだけで精一杯である。反応しやすいネタというのは、専門性が低い話、面白い話、興味深い話、分かりやすい話だが、しかし何が面白いかというのは人によって違っているのでこれまた選ぶのが難しい。
 自分の専門的な話を、いかに専門外の人に面白く話すか。それが話上手の極意のひとつではなかろうか。

(2000.6.8)

Solitaire's Company/essays/great talker//bottom/
Solitaire's Company
solitair@wa2.so-net.ne.jp