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僕はめんどくさい食い物が嫌いだ。以前、手を濡らすのがイヤだという話はエッセイに書いたと思うが、手を汚さねばならないカニだのエビだの甲殻類がめんどくさい。まあ出されればやむをえず食べるが、自分から食べたいとは思わない。殻が剥いてあれば別だが、それはわがままか。栗の類も同じカテゴリに属すので、自分からは食べない。最近栗の皮を剥いたのがコンビニの人気商品だそうだ。友達は首を傾げていたが、僕にはよくわかる。そうだ。栗が悪いんじゃない。皮が悪いのだ。手が汚れるし。めんどうだし。
もう一つ嫌いなのは、歯に関わる食べ物である。会ったことのある人は気付いたかもしれないが、僕は歯並びが悪いのだ。上の前歯の位置が少し右にズレている。で、その隣の歯は少し後ろにズレて影になっているので、その歯が抜けているように見えることがある。噛み合わせも悪く、口を閉じても上下の歯が噛み合うのは奥歯だけである。つまようじ1本くらいは前歯の間を通過できる。
別に外見上それほど目立つわけではないし、普段気にしてはいないのだが、しかし知らないうちに食生活に影響しているようだ。どうも“食べるのが早い”“太らない”というのもこのへんに原因があるのではないか。噛まずに飲み込んでいるらしい。で、そういうわけであるから、どうもとうもろこしが苦手なのである。歯に繊維が詰まる。めんどくさい。いくらおいしい食べ物でも、歯にものが詰まったような顔をして食べて美味いはずがない。
ところが最近、兄に「お前はとうもろこしの食べ方が下手だ」と指摘を受けた。とうもろこしの粒を歯でつぶして食べるのは悪い食べ方だというのだ。プロは、とうもろこしの粒を歯で押し倒すようにして根こそぎ引きぬいていくのだという。試してみると、大変食べやすい。もがみはとうもろこしレベルが上がった。
食べるスピードが2上がった。
歯にモノの詰まる率が下がった。
おいしさが3上がった。(2000.8.16)
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もがみたかふみ
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