我が家の鉢植えの「紺侘助」です。私はやぶ椿が大好きで
自分の庭に植えるなら花の小さい椿がいいな、と思っていました。
侘助椿は早咲きが多いそうですが、この侘助は遅咲きなのか他所の椿が咲いてるのにはいつまでも蕾が固かったです。
気になった方もおいでかと思いますが、紺(こん)という
名前です。紺色の花が咲くの?と思いませんでしたか。私、初めて
この名前を見た時「誤植だわ」と思ったんです。だって紺色の花な
んて聞いたことがありませんからね。
どうして「紺」なのだろう・・・とにかく花が咲けばわかるわ、と思っ
ていたら・・・愛読の小説の中にヒントがあったんです。
「東京少年」という小説ですが、14歳の少年が、出生の手がかり
である黒椿を探すお話です。『古くから植物の世界では呉藍(くれな
い)の深いものを黒と呼びならわすため、黒花亭に咲くほとんどの
花は臙脂(えんじ)か深紅なのです。』(長野まゆみ「東京少年」より
引用)
つまり、植物の世界で「黒」とは「赤の極めて濃いもの」。となれば、
「紺」は「赤のかなり濃いもの」という理屈にはなりませんか?ねっ。
ご覧のように紺色の花などではなく。深紅の美しい椿でした。
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