タイ古典音楽ってどんな音楽?

 タイの音楽や舞踊は仏教文化と非常に深いかかわりがあります。今でも各種の仏教行事で演奏されるのはもちろんの事、結婚式、お葬式、成人式、家の棟上げ式などにも演奏されます。 その他音楽は、仮面劇、舞踊劇に付随したものとして随所で一般大衆は耳にします。。また純音楽として鑑賞される機会も増え、よくコンクール形式の演奏会が開かれています。
 タイ古典音楽について知られている事柄は主にバンコク王朝時代のものです。バンコク王朝とはタークシン王が1767年に都をトンブリーに移してから現在にいたる王朝の事です。口頭伝承によって音楽が伝承され、楽譜に残すという習慣がなかったため、この時代以前の音楽の詳細はあまりわかっていません。
 タイ古典音楽は1910年から1925年のラーマ6世の統治中に非常に発展しました。これは王の庇護のもとに芸術院が設立され、音楽家の地位も保証されたためと思われます。
  タイの旋律打楽器(木琴やゴング)は7等分平均率に調律されています。これは1オクターブを7つに分けたものです。西洋音楽で使われるピアノは12等分平均率で調律されていますので西洋音階とは違う音がなります。
 音階は基本的には5音音階が使われますが、楽器によっては7つ全部使うものもありますし、弦楽器や歌は旋律打楽器にはない音を出しますので、普通の5音音階とは一味違った音楽になります。
半音が存在しませんので長調や短調といった区別はありませんが曲想というものはあり、これは悲しい曲、楽しい曲という区別はあります。この違いを出すのはリズムの構成であったり、音色であったりまします。
 音の調律は笛を基準にしてされますが、厳密な音程が存在するわけではないので合奏団それぞれで各楽器の調律を行っています。ですから他の合奏団のもっている楽器とあわせるときには全体的に調律が必要になります。






 音楽を志す者の基本となる楽器はコンウォン・ヤイです。タイ古典音楽を学ぶものはどの楽器を専攻するにしろまずこのコンウォン・ヤイのメロディーを覚えます。これはこの楽器のメロディーを基本として他の楽器はそれぞれに自分の楽器にあった旋律線をつかって自分でメロディーを作っていくからです。
ですからタイの音楽は西洋のように作曲家が音、リズム、テンポ、音色全てを規定して厳密に作曲家の意図するように演奏するものと異なり、演奏家の手腕によっていくらでも変化する音楽といえます。 コンクールなどではその演奏技術を競いあうのはもちろんですが、同じ曲を使って演奏家のアレンジ能力を競い合う場でもあります。これは必ずしもその場の即興というわけではありません。事前に考えてきたものを演奏するという具合です。もちろんその場で考える場合もあります。 ですから音楽を志すものは先生についてどのようにアレンジすることが美しい旋律を生むのかを学びます。また色々な人の行っているアレンジを実際に耳で聞いてその手法を学びます。人によって、また同じ人でも時によって、生み出される音楽は違いますからそれをいちいち楽譜にしているものはありません。従ってタイの音楽を本当に理解しようと思えば時間と経験を費やさなくてはならないでしょう。
 このように楽譜をもとにして独学するという方法がとれないタイの音楽ですので、広く多くの人に伝えていくよりも、限られた優秀な人のみの技術として伝承していきたいという傾向がタイの音楽家達にはあります。 またそれぞれの楽器ごとにアレンジの手法には厳格な制約があるにもかかわらず、それを明文化したものが数少なく、楽譜もないために一般の人にとって音楽は演奏するものではなく、聞くものであるようです。 しかし昨今では数字譜やドレミ譜などが出ていますので、初心者はそれを頼りに練習しています。また記憶の手段として楽譜に残しておく事も良しとされるようになっています。しかし演奏の際に楽譜を見ながら演奏する事はありません。全て記憶しているのです。
HOMEタイ古典音楽タイ楽器プロフィ−ルラーマキエン物語サント−ン物語ナータリラータイカルチャーセンターの活動|教室案内
タイでの活動コンサ−ト
リンク