「厚生省循環器病研究班による無作為化比較対照試験によれば、基底核のラクナ梗塞では抗血小板薬による再発予防効果は証明されなかった。ラクナ梗塞では純粋な小血管病変による場合には血栓よりもリポヒアリノーシスによる血管壁の肥厚が原因と考えられ、血管壊死が併発している場合には出血の危険性もあるので適応とならないが、穿通枝の近位部や分岐部の微小粥腫や主幹動脈からの微小塞栓によると考えられる場合には抗血小板薬の適応があろう。したがって、ラクナ梗塞では糖尿病・高脂血症・喫煙歴、大血管病変、血小板活性化所見の有無が適応決定に重要であると考えられる。」
内山真一郎(東京女子医科大学脳神経センター神経内科)、内科79巻4号79ページ、1997、南江堂
脳梗塞は、アテローム血栓性脳梗塞・心原性脳塞栓症・ラクナ梗塞の3つに分類されます。アテローム血栓性脳梗塞は脳を灌流する頭蓋外の主要動脈(内頸動脈、椎骨動脈)あるいは頭蓋内の主幹動脈(内頸動脈、脳底動脈、前・中・後大脳動脈)ときに大動脈のアテローム硬化を基盤として起こるものです。一方、ラクナ梗塞では、主幹動脈・分枝に閉塞所見はありません。
アテローム血栓性脳梗塞の再発予防には、抗血小板療法は有効です。