■ マイブックをはじめた動機

2006年12月に大竹伸朗「全景」展をみて、わけのわからんスクラップブックを私も作ってみたくなった。そこでながいこと気になりながらも遠ざけていた「マイブック」をそのターゲットとした。それは、安さとあのサイズが、気負いなくその無目的な行為を受け付けてくれそうだったから。

「マイブック」とは、大貫卓也の企画・デザインによる新潮文庫の商品名。大きさ・紙質・製本など新潮文庫とまったく同じつくりで、中身は日付け以外は白紙。あとがきのページや著者近影、○○著と書き込める部分などが、一冊を作品化する仕掛けにもなっている。新潮文庫だから栞紐もちゃんとついている。2000年版からのスタートだったと思う。まぁ、文庫型日記帳なのだが、1冊使い終えたときの作品感が得られるつくりがミソ。といったしろものである。(文庫版日記帳という商品は、これより前にもあったと記憶するが、定価340円で文庫の著作者になれる感じをたくみにデザインしているあたりが、大貫卓也の手際なんだな、きっと。)

ともあれ、さすが大竹伸朗である。分別くさくなって久しいオヤジに、新たなることをさせるのだから。しかも、自発的なのに無目的なことをである。ホンと、2007年のはじまりはただ「やってみたくなった」なのでありました。恐るべし、大竹パワー。

(なので、中表紙には大竹伸朗「全景」展のフライヤーが使われたのでした。)

■プロフィール

オカザキコウジ:ねずみ年生まれ。建設会社設計部勤務の実在するサラリーマン。2娘の父。趣味や年齢は、見ていただいているうちににじんでくるものと思います。

マイブック歴5年目に突入。

6月

2009.6.1〜

3週目

2週目

1週目

<4週目>

2009.6.22(月)

コダクロームの生産中止の記事。2012年1月とうとう、破産申請。黄色いのは、ポケモン世代にはお馴染みのコダック。

2009.6.23(火)

もうこんなフィルム見ても、なんの道具かわからない世代がいるに違いない。青焼きや烏口あるいは墨壺、はたまたカセットテープとかと同じだ。(前3つは一般の人にはそもそもわからないか)

2009.6.24(水)

8代目桂文楽(1892.11.03〜1971.12.12)。演目は「船徳」「鰻の幇間(たいこ)」「寝床」。いずれも歯切れの良い文楽師匠の響き。

2009.6.25(木)

スペインが負けた。2009コンフェデレーションズ・カップでの話。トーレスやシャビやらの虚脱の表情。

2009.6.26(金)

マイケル・ジャクソン(1958.08.29-2009.06.25)とファラ・フォーセット(1947.02.02-2009.06.25)。マイケルの急逝に隠れファラの逝去が霞んでしまったが、70〜80年代の大衆文化のエンジェルだった。

2009.6.27(土)

とある葬儀の香典を遺族の方がユニセフに寄付されたゆえに届いた、ユニセフからのダイレクトメールの封筒。

2009.6.28(日)

お馴染み、財布の中身整理。日々もらうレシートをなんとかしたいと模索するも、なんともならず (^-^)ただ貼込むのみ。おまけに印字が消えるし。

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<3週目>

2009.6.15(月)

銀座の現場の屋形船飲み会があった日。財布の中身整理によるレシートコラージュ。その時期の生活の断片がほの見える。

2009.6.16(火)

法匠展のつながりで先輩よりいただいた、島原の実測ハンドブック。よくできた労作で楽しげなのがいい。記述が記録となり記憶を補強する事例。

2009.6.17(水)

「足利事件」冤罪の小さな記事。逮捕時には、大々的に報道したであろうメディアたちも謝罪くらいしたほうがよいと思うのだが。

2009.6.18(木)

「イラン大統領選の結果に講義するムサビ元首相の支持者」。この時期、2010年からの北部アフリカから中近東までのエリアに広がった民主化運動を予見した人がいたんだろうか。

2009.6.19(金)

村上春樹『1Q84』が5月に発売され爆発的に売れた。わたしも会社の隣人に借りて読んだ。最初本屋でみたとき、『IQ 84』かと勘違いしパッとしなくねーか?と思ってしまったのだった。

2009.6.20(土)

『ウイリアム・メリル・ヴォーリズ』展。パナソニック電工汐留ミュージアム(2009.04.04〜06.21)。建築の専門的教育も受けず、設計の修行もない履歴なれど、多くの人に親しまれる幾多の建築をつくった米国生れの建築家(1880.10.28〜1964.05.07)。

2009.6.21(日)

ビーチボール型の地球儀。地球儀って無条件に魅力的。昔は小学校の教室に地球儀が必ずあった気がするが、70年万博の気運のせいだったのかな。

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<2週目>

2009.6.8(月)

『クラインダイサム・アーキテクツの建築』展(ギャラリー間 2009.04.08〜06.06)の作品集。315ページ2200円+税。どの作品も粋でオシャレ。センスのよい華やかさはどこからくるのか。

2009.6.9(火)

『落語 昭和の名人 決定版12』三代目・四代目春風亭柳好。「野ざらしの柳好」と呼ばれた三代目はまったく知らない。四代目は少し記憶にある。

2009.6.10(水)

2010年9月に千葉学のデザインでリニューアルされたネクタイの老舗田屋。6月にその実施設計コンペが始まったのでした。絵は、旧店舗風景、で、この日現地調査だったらしい。

2009.6.11(木)

中国土産のふくろうの置物。反対側は白っぽい色合いの昼間の姿になっている。法匠展の搬入日。

2009.6.12(金)

第12回法匠展。初めての出品。新聞紙でくるんだ長テーブル(この絵みたいな感じ)にマイブック標本箱を置いて、横に2009年版のマイブック(拡大版)を閲覧用につけた。

2009.6.13(土)

「新聞絵画-02/architecture」。法匠展は、法政大学建築学科のOB・教員・現役学生の自由参加によるグループ展。5日間の展示期間中、まさに老若男女のフラットな交流の場がうまれる、そこが魅力。

2009.6.14(日)

「新聞絵画-03/soccer ball」。このとき生れたアイデアで、2010年、2011年の作品をつくったのだった。

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<1週目>

2009.6.1(月)

1908年創業のGM(ゼネラルモーターズ)。2009年6月1日連邦倒産法の申請、負債総額16兆円。そんな老舗企業の、この新しげなCIはどこの事務所がデザインしたのだろう。

2009.6.2(火)

キャデラックランチ。1974年テキサス州ルート66沿いの小麦畑の中に、中古のキャデラック10台を突き刺した作品が登場。農場主スタンレー・マーシュが芸術家集団アントファームに依頼し作製。

2009.6.3-4(水-木)

東急ハンズの包装紙とアクリ板の養生紙。マイブック用の標本箱作成の痕跡。今年は、壁掛け版を新たにつくるかな。

2009.6.5(金)

辻 惟雄(つじのぶお1932.06.22〜)著『奇想の系譜』275ページ1300円+税。傍系でしかなかった画家たちを、前衛として位置づけた画期的な書。1970年に出版、文庫は2004年。68年の『美術手帖』の連載がそのはじまり。

2009.6.6(土)

ワールドカップ南アフリカ大会出場が決定した岡崎の決勝ゴール!。本大会の充実した戦いぶりは、この時点では想像できなかったな。2014年のW杯には出場できるんだろうか、予断を許さない。

2009.6.7(日)

マイブック標本箱のディテール。「日記を標本箱に納める」というのは、なかなかのコンセプトだと自画自賛(^-^)。ジョゼフ・コーネル(1903.12.24〜72.12.29)の箱へのオマージュでもある。

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