事業承継と相続 

 事業承継では、次のような問題を一つ一つ、解決していきます。
  事業承継は、出来るだけ早くから取り組まなければよい成果は得られません。
 
  事業承継は、(1)経営をどう継がせるか、(2)法人事業財産の承継対策が大きな問題となります。

事業(経営)承継の問題
誰を後継者にするのか 最も多いのは創業者等の身内からの選択です。

メリット デメリット
事業に対する愛着心が強い。
普段から創業経営者等の事業姿勢をよく見ている。
対外的信用が継続する。
厳しさに欠ける。
自主性がなく依存心が強い
後継者の育成をいつ始めるか
後継者の育成は、後継者が創業経営者等の子どもである場合、進学を巡って始まる
ことが多い。つまり、高校・大学卒業程度からです。
何処で教育するのか
いきなり創業者等の会社に入るのか、それとも他社で修行するのかという問題です。
ケースバイケースで正解のない問題です。ただ、現在のように複雑で広範囲、かつテ
ンポの速い経営環境の変化に対応して事業の展開を図る能力を身につけるために
は、ワンランク上の他社で修行するのはよいことと思われます。
後継者の能力に何を求めるか
@従業員をまとめる統率力、A販売戦略等の企画力・実行力、B確固たる経営理念
に裏打ちされた実践力、行動力(複数回答)が必要だといわれています。これらの能
力はあればよいに決まっていますが、はじめからすべて揃っている人などいる筈もな
く、創業経営者等が後継者教育を行うことによって、あるいは後継者が自らが学んで
身につけなければなりません。
事業の存続と発展をどう考えるか
事業承継の問題点として、事業の将来性を挙げる経営者が多くいます。将来に希望
のある発展計画が見込まれる事業でない限り、事業承継は不要なのかもしれませ
ん。既に衰退期にある事業を後継者に押しつけ、無理に事業承継をさせれば、創業経
営者等の残した借金の返済が重荷となり、何のための事業承継だか分からなくなりま
す。


法人事業財産の承継対策の問題
【自社株】
遺産分割
(自社株保有割合の決定)
創業経営者等の相続が開始しますと、創業経営者等が所有していた自社株の所有者
を決めなければなりません。ここで決めた自社株保有割合は、以後の経営権に影響
するばかりでなく、次世代の相続にまで影響いたしますので慎重に判断しなければな
りません。
特に、事業承継により経営権を握る相続人を早くから決め、その持ち株割合を高め
て、相続開始後、同族間の争いが起こらないように考慮しておくことは重要です。
自社株の評価引き下げ対策
創業経営者等の財産は、事業外財産を除けば、自社株の評価に集約されます。従っ
て、法人事業財産の承継は自社株の評価額を計算することから始まります。
実は、 自社株の評価対策は容易ではありません。論理的に考えられる比較的簡単な
方法を記載すると、次のようになります。

(1)純資産評価の高い会社では、類似業種比準価格の評価の比率を高めます。
  具体的には、a.年商、b.従業員数、c.資産規模を大きくします。
(2)類似業種比準価格を引き下げるます。
 具体的には、a.一株当たり配当金額を引き下げる(配当率の引き下げ)。
          b.一株当たりの利益を引き下げる(役員報酬の増額等)
          c.一株当たりの純資産の引き下げる(会社分轄、含み損の吐き出し)
 が考えられます。
比準業種を変更する 株価が低く算定される業種に変更する方法です。具体的には営業譲渡を受けたり、営業の一部を切り離すことが考えられます。
自社株の売買
事業承継を成功させるために、早い段階から後継者に権限を委譲し、承継時には業務のほとんどを委譲している状態が望まれます。また、後継者に自社株式を贈与または譲渡する場合もできるだけ早くから対策を講じ、自社株の評価を下げる工夫が必要です。この場合、贈与税や所得税の問題が発生します。
増資 株主割当増資で、全株主が増資に応じた場合は発行価格がいくらであっても課税関係は生じません。
金庫株の活用
金庫株(会社に自社株を買い取ってもらう方法)は、創業経営者等の相続発生後、後継者が相続した自社株を会社に売却してその売却代金で相続税を納税することが可能になります。
通常金庫株として自社株式を売却した個人には「売却利益の課税」と「みなし配当課税」が起きます。配当課税は総合課税が行われますが、相続発生後3年10ヶ月以内の売却で一定要件を満たす場合「みなし配当課税」を適用しない特例が設けられてい
ます。
【その他の事業承継対策】
養子縁組
相続税は相続人の数が多い程税額が安くなります。また、相続する権利は実子も養子も同等です。民法上養子の数に制限はありません。 ところが、相続税法では、被相続人が亡くなった場合、実子がいる場合には1人、実子がいない場合には養子は2人まで認めることとなっています。
資産の流動化対策
相続した財産が、土地や、同族会社の株式ばかりで、相続税の納税資金に事欠く場合に備えて、生前から、資金の流動化を図っておかなければなりません。生前から現預金の割合を高めておくため、資産を売却して納税資金を準備しておくのもよいことです。
相続税の納付方法
(1)相続税の納付
相続開始後10ヶ月以内に、現金一括納付が原則です。現金一括納付が困難な場合に限り、困難な金額について延納の特例があります。ただし申告期限までに申請し、許可されることが必要です。

(2)物納
現金一括納付も延納も困難な場合、困難な金額について物納の特例があります。ただし申告期限までに申請し、許可されることが必要です。


 HPでの情報公開ですので、一般論しか述べられませんが、 具体的にに実行する場合には多方面からの熟慮が必要です。




 弊事務所では、事業承継について総合的な観点(財務・税務・法律)から、アプローチするため、弁護士と共同して(提携弁
 護士をご紹介します)対応することが可能です。



【お問い合わせ】
問い合わせフォームよりお願いします。お気軽にお問い合わせください。


トップへ
トップへ
戻る
戻る