<sakagura.info連載コラム 日本酒を楽しむ第3回> ”酒と肴の意外な相性を楽しむ” 喜美福(荒ばしり 純米無濾過 生原酒)VS.珈琲ビーンズ(クイーン・アリス)
”酒の肴”としてよく浮かぶのが「いかの塩辛」「板わさ」 「するめいか」「たたみいわし」他珍味類などがまず連想 されます。これらいづれも”呑んべー定番”として愛され る品々かと思われますが、しかし日本酒の酒質によってまた ”酒と肴”もいろいろな楽しみ方があるのです。簡単にいい ますと、「酒と肴が互いに打ち消し合いさっぱりとした味わ いを楽しめるケース」と「互いに結びあいより旨味をつくり あげるケース」あとは「前者、後者が時間差で発生するケー ス」など楽しみ方はいろいろ。うまい組み合わせを発見した 時など、これまたなんたる至福のひととき。ピヨピヨピヨォ〜 ◆今回の組み合わせは 喜美福 荒ばしり 純米無濾過 生原酒(有木酒造場*広島)VS. 珈琲ビーンズ(クイーン・アリス)”え〜日本酒とチョコレート ?”「ふざけるなぁやればいいっうもんじゃねーぞ!」 とお叱りを受けそうですがしばしご勘弁を。 ◆まずはお酒のスペックから 喜美福 荒ばしり 純米無濾過 生原酒 広島県高田郡吉田町 有木酒造場 広島県産酵母 酸度2.0 日本酒度+6 精米歩合 70% 山田錦 ここで、注目は山田錦精米歩合70%....通常山田錦というお米は磨いて も(米を削る)芯白が大きくとれる事から、50パーセント前後まで精米するケースが多 い。(*1) ◆さて、この「喜美福」はいかなる味か.... 外見は無濾過特有の霞みがかかっております 香りはほのかで例えるなら若草系もし くは田植え後の田んぼ、夜遅い時間の原宿駅ホーム明治神宮からのオゾンの香り。 次に含むとまだガス(発泡)感がありフレッシュな口あたりなのですが、次の瞬 間に鉈(ナタ)を振りおろしたかのごとく旨味と斬れ味鋭い酸味が舌の上に展開... ン〜「ぬあんだぁ〜この味は....今までに体験したことのない味...なんだろう? (しばし沈黙)落花生、カシュナッツ、ピスタチオなどの豆類の香ばしい味わい (通常熟成古酒などを呑んだ時にこんな表現します)それと、ちょいと麦飯ぽさもき てます。 ◆これには何を合わせましょう... 「カリカリベーコン」「ごま豆腐」「油揚げをさっとあぶったやつ」「たこやき」 など浮かびましたが。 ◆「珈琲ビーンズ(クイーン・アリス)」 この酒は香ばしい余韻がかなり長くつづく。そこでもしやと思い、たまたまお客さん (チカねーさん)からいただきました「珈琲ビーンズ」を口に入れてみますと... ん〜悪くない。珈琲豆の香りとチョコレートのカカオの甘ほろ苦味がある部分で共鳴 している。今度は先に「珈琲ビーンズ」をポリポリを噛み砕き途中「喜美福」 を流し込むと。「んんん〜すべて包むというわけでありませんが、いくつかの配線が つながって電流が流れる感じ」”かなり変です。このケースは、もちろん「珈琲豆 チョコレート」の質の高さと、酒の精米70%の持ち味がこれら豆類の香ばしさとが珈琲、 カカオとの”味の同調”によりこの素晴らしいからこの状況が生まれたのかと思います。 もちろんセオリーというものはありますが、タブーを気にするよりいろいろ試みてみる 事が大切なような気がします。 うまい酒と美味しい料理”酒と肴を楽しむ”まだまだいろいろな組み合わせがありそう です。 (*1)なぜ精米するかといいますと....はい芽をふくむ米の表皮には灰分やビタミン類、 蛋白質、脂質などが多くこれらの成分が製造過程において雑菌の繁殖や香りや味の劣化 などを招くのでその分を糠(ぬか)として取り除く。
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